【元記事をASCII.jpで読む】

 グーグル製「Pixel 6 Pro」は、同時に発表発売される「Pixel 6」に4倍光学ズームなどを追加した高機能モデルだ。大型かつ高解像度の6.7型QHD+(1443120ドットOLED、リフレッシュレート120Hzのディスプレーを搭載するほか、5Gのミリ波対応や、Pixel 6と同じTensorプロセッサー搭載だが、メインメモリーが多いなどの違いがある。

 この記事ではPixel 6 Proならではのカメラ性能や、Pixel 6/6 ProAndroid 12の組み合わせで強化されたゲーミング機能、これから買う人が気になる5Gと各キャリアの対応状況などを中心に見ていこう。

 Pixel 6 Proの基本仕様だが、全体のデザインサイズ感はPixel 6とほぼ同等ながらも、より多くの機能を詰め込んだモデルとなっている。特に象徴的なのは、側面が曲面の6.7型QHD+(1443120ドット)のディスプレーだ。大画面だが左右を曲面にすることで、握ったときのサイズ感はPixel 6と同等クラスに収めつつ、縦方向や横のギリギリまで画面サイズを広げている。

 内蔵ステレオスピーカーは上部の受話スピーカー部のスリットが広めで、本体底面のスピーカーとあわせて大きめの音量と立体感を両立。動画や音楽を快適に楽しめる。なお、イヤホン端子は搭載していない。BluetoothはLDACやaptX HDといった高音質コーデックにも対応する。

 生体認証は、ディスプレー内蔵の指紋認証センサーのみ対応。顔認証は非対応だ。このほか、FeliCaによるモバイルSuicaなどの決済や、防水・防塵(IP68)性能にも対応する。

 充電はUSB PD(30W PPS対応)と、ワイヤレス充電に対応。ワイヤレス充電は、ワイヤレスイヤフォンなどQi対応機器を背面に載せての充電も可能だ。バッテリーは大容量5003mAhバッテリー寿命を長持ちさせる自動調整や、夜間の充電を最適化するアダプティブ充電にも対応する。

光学4倍レンズ超解像
比較的緻密な20倍ズームを実現

 カメラは広角5000万画素(1/1.31インチ)のものと、超広角1200万画素カメラに加えて、屈折光学系を採用した光学4倍の4800万画素カメラを搭載。レーザーオートフォーカスセンサーも備える。インカメラ1100万画素。

 画角ついて見ていこう。超広角、広角、超解像2倍、光学4倍ズーム超解像20倍ズームを並べた。超広角と広角はPixel 6と同等で、超解像2倍はおおむね使える画質だが、クアッドベイヤーの弊害かクリーム色の建物の屋根のディティールが崩れている。光学4倍ズームは非常に高繊細だ。超解像20倍ズームも等倍で見れば粗はあるが、全体的に緻密で良好だ。遠くの風景をアップで撮りたいときに光学4倍ズームはかなり役立つだろう。

 このほか、従来のPixelシリーズ同様にナイトモードや、天体撮影モードも搭載する。

 新機能のモーション撮影で特に使いやすいのは長時間露光だろう。とはいえ、露光時間を設定できるわけではないので、綺麗に撮れるのは迫力ある滝や噴水となる。

Tensorはゲーム用途にも最適!
原神60fps動作などを試した

 Pixel 6 Proはリフレッシュレート120Hzのディスプレーに加え、グーグルが開発した高性能SoC・Tensorを搭載。ゲーミング性能についてもこだわったモデルとなっている。

 まずはTensorの性能について見ていこう。Tensor はCPUCortex-X1(2.8GHz)×2コア、Cortex-A76(2.25GHz)×2コア、Cortex-A55(1.8GHz)×4コアのオクタコアを搭載。GPUには20コアのMali-G78を搭載。さらに、機械学習処理のTPUと画像処理のISPなどを内包。セキュリティチップのTitan M2MTも搭載する。

 Tensorチップ搭載自体はPixel 6 ProとPixel 6の両モデルとも搭載しているが、メインメモリーはPixel 6 Proが12GB、Pixel 6が8GBと差が付いている。

 実際にベンチマークを取ってみたが、Pixel 6と同様にAndroidスマートフォンとしてはトップクラスの性能を確認できた。Snapdragon 888と比較した場合、CPU性能は譲るがGPU性能は約20%増といったところだ。ゲーマー向け仕様と言えるだろう。

 さらに、Pixel 6/6ProAndroid 12では新たに「設定→アプリゲームの設定」という項目が追加された。いわゆるゲーム支援機能で、Pixelユーザーにとっては待望の機能だ。

 機能は現時点で、重要な物以外の通知をオフにするサイレントモードや、画面上に実際のフレームレート表示、画面録画やスクリーンショットショートカットボタンの追加などだ。また、YouTubeライブモバイル配信が有効なアカウントチャンネル登録者数が1000 人以上)ならライブ配信も利用できるようだ。アプリごとの最適化はまだ対応タイトルは少ないが、アプリによってパフォーマンスや標準などの動作設定も変更できる。

 ゲームダッシュボタンショートカットボタンは画面端へスワイプ、または画面端から中央にスワイプで小型化と表示を切り替えられる。

 実際のゲームの動作についても見ていこう。

 現時点で最重量級となるゲームタイトル「原神」は、最高品質かつ60fps設定で、通常時は実際に60fpsでのプレイが可能だった。ただ、長時間プレイすると発熱もありfpsが落ちる。実際のプレイではもう少し軽い設定にするか、冷却しながら遊ぶといいだろう。Pixel 6 Proのほうが、Pixel 6より熱を持ちやすい印象だ。なお、Pixel 6/6 Pro発売前の現時点では、このタイトルに限り音に若干ノイズが載る現象を確認できた。新チップかつ新OSなので、リリース当初は仕方ないだろう。

 「World of Tanks Blitz」は、Pixel 6 Pro120Hzディスプレーゲーム最適化の両方に対応した数少ないタイトルだ。設定で120fps表示を設定でき、実際に120fpsの滑らかな描写でプレイできる。だが、ゲーム最適化の設定がゲーム内の設定とどちらが優先して適用されているのかは不明だった。

 このほかのタイトルだが、Pixel 6 Proがリフレッシュレート120Hz対応でもPixel 6 Pro120fpsの高フレームレート表示が可能なアプリはまだ少ない。というのも、人気タイトルの多くは対応機種を指定しており、提携したメーカーモデルのみ優先的に高フレームレート設定が提供されることもある。いくつか試したが、いくつかの機種が対応する「PUBG Mobile」の90fpsや「アスファルト9:Legends」の120fps表示はできなかった。

 なお、「アリス・ギア・アイギス」のように実験的機能としてスマートフォンの最大解像度や最大フレームレートで動作させられるタイトルもある。

 このほか、「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」のようなリズムゲームや、「ウマ娘 プリティーダービー」などは特に問題なくプレイできた。

5Gミリ波対応で2Gbpsも!
発売当初はドコモと楽天の5Gに非対応

 Pixel 6 Proだけの機能として、5Gのミリ波(mmWave)対応や、超広帯域無線(UWB)に対応している。前者は、各社が展開する5Gの周波数帯でも一番エリアは狭いが、その代わりにSub 6やNR化周波数より高速な通信が可能になる周波数帯だ。

 利用できるSIMnanoSIMに加えてeSIMに対応。デュアルSIMでも利用できる。最近はeSIMで契約できるキャリアも増えてきたので、いざというときのために安価な2つ目の回線を契約するのもありだろう。

 超広帯域無線(UWB)は近距離での測位・測距を実現する無線技術で、有名なところだとアップルAirTagがこれにあたる。だがこの機能はPixel 6 Proのみ搭載で、発売時は利用できない。将来的にアップルAirTagのような機器の投入を期待したいところだ。

 5Gとミリ波の対応に話を戻すと、Pixel 6 ProとPixel 6は発売当初5Gをauのネットワークと、ソフトバンクネットワークでしか利用できない。ドコモ楽天モバイルの5G対応は近日提供予定となっている。

 そこで気になるのが、スマホ自体を販売するauとソフトバンクはいいとして、UQモバイルpovo2.0、ワイモバイルLINEMOといったサブブランドでの動作だろう。

 実際に試してみたところ、UQモバイル(5G対応プラン)とpovo2.0でも5G接続を利用できた。ミリ波やSub 6、NR化エリア共に利用できることを確認できている。povo2.0で天空橋駅周辺の5Gエリア(ミリ波・Sub 6)でテストしたところ下り2Gbps台/上り200Mbps台を確認できた。

 ワイモバイルLINEMOも5Gには接続できた。ただ、何度かソフトバンクの5Gエリアの接続を試した経験上、ソフトバンクの5Gエリアマップはかなりアバウトで、高速な5Gを利用できるSub 6やミリ波に繋ぐには点在するエリア表記のさらに中心地を探し出さないとなかなか繋がらない。今回も川崎駅前の4つのミリ波対応エリアSub 6エリアを巡ったが、実際には5GでもNR化エリアであろう数十Mbpsの速度しか確認できなかった。

 なお、ドコモSIMで5Gエリアでの通信も試したが、グーグルの案内の通り現時点では5Gに接続できなかった。

【まとめ】Pixel 6 Pro最大の特徴は光学4倍ズーム
撮影好きならPixel 6より魅力的だ

 ここまでPixel 6 Proならではの機能を紹介してきたが、気になる機能はあっただろうか。正直、光学4倍ズーム以外の差は少なく、人によってはPixel 6で十分だろう。だがガジェット好きにとって、将来開始されるかもしれない「超広帯域無線」の展開なども気になるところ。カメラ好きの人のほか、最新ガジェット好きの人も、懐具合に余裕がある人ならとりあえずチェックしてみよう。

「Pixel 6 Pro」ならではの光学4倍ズームやゲームでの高品質環境、5Gで2Gbps通信をチェック


(出典 news.nicovideo.jp)

「Pixel 6 Pro」ならではの光学4倍ズームやゲームでの高品質環境、5Gで2Gbps通信をチェック

この品質でこの速度最高なスマホですね!



“"



<このニュースへのネットの反応>



↓ ランキングに参加していますのでどちらか一つクリックして応援、お願いします。

PC・ネットニュースランキング

ネット・PC(全般)ランキング

人気ブログランキング