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 ドコモソフトバンクが4月末に発売を予定しているLGエレクトロニクスの「LG V60 ThinQ 5G」は、2019年ソフトバンクから発売された「LG G8X ThinQ」の後継というべきモデル。専用ケースを装着することでディスプレーを1つ追加し、2画面を活用したさまざまな使い方ができるというコンセプトを引き継ぎながら、5Gによる通信にも対応するなど、スマートフォン単体でも高い性能を持っているスマートフォンだ。発売前の端末をお借りすることができたので、実際に使ってその実力を検証した。

6.8型の大画面ゆえボディーも大きめ

 まずはスマートフォン単体での実力について検証してみたい。LG V60 ThinQ 5Gは6.8型の有機ELディスプレーを採用しており、LG G8X ThinQ(6.4型)と比べ0.4型もの大型化がなされている。国内に投入される5Gスマートフォンの中ではもっともディスプレーサイズが大きく、コンテンツを楽しむという意味では非常にメリットがある。

 またバッテリーも約5000mAhと、かなり大容量のものを搭載。2画面ディスプレー利用のこれだけ大容量のものを搭載したといえるが、それゆえ単体で利用した場合はかなりのバッテリー持ちを実現できるといえよう。

 ただしその分サイズも約78×170×9.2mmと、一般的なハイエンドスマートフォンより一回り近く大きい上、ベゼルもやや太めなので一層大きさを感じてしまう。また重量も約218gと重く、片手で持つとずしりと重みを感じることから、持ちやすさより画面の広さを重視する人に向けたモデルといえるだろう。

 有機ELの採用で指紋センサーディスプレーに内蔵していることから、背面のデザインカメラのみとシンプルカメラは横に配列されているが、出っ張りが小さいのは使っていて安心感がある。

 ちなみに側面を見ると、右側面には電源キー、左側面には音量キーのほか、Googleアシスタントを呼び出すキーが搭載。この点はLG G8X ThinQと共通しており、LGエレクトロニクスらしい機能ともいえる。

カメラは3眼、5G通信にももちろん対応

 続いてカメラ機能を確認しよう。LG V60 ThinQ 5Gのメインカメラは約6400万画素/F1.8の標準カメラと、約1300万画素/F1.9の超広角カメラ、ToFカメラの3眼構造で、フロントカメラは約1000万画素/F1.9と標準的。メインカメラの4眼化が進みつつある最近のハイエンドモデルとしては、やや物足りなさがあるかもしれない。

 だが標準カメラに関しては、他社と比べてかなり高い画素数のものを採用しており、それを生かして画質を落とさず2倍までズームができる仕組みを備えている。超広角カメラと合わせて活用すれば、かなり幅広いシーンでの撮影に対応できるだろう。

 そしてもう1つ、高い解像度を生かし、4Kだけでなく8Kの映像撮影にも対応しているのもポイントだ。8K画質の映像を表示できるデバイスが少ないだけに有効活用できるシーンはまだ限られるものの、高画質で動画撮影ができることはメリットといえる。

 基本性能を確認すると、チップセットにはクアルコムの「Snapdragon 865」を搭載し、RAMは8GB、ストレージは128GBとハイエンドに相応しい内容。後述する2画面ディスプレーと合わせて、3Dゲームプレイも十分快適に楽しめる。

 また5G対応モデルということもあり、NTTドコモソフトバンク、それぞれの5Gネットワークでの通信が可能だ。今回はNTTドコモ版をお借りしたので、実際にNTTドコモの5Gエリアで通信してみたのだが、1Gbps超えとはいかないものの、最大で下り700Mbps超の通信速度を実現していた。

ケース装着で2画面に、大きさには注意

 単体でも十分な性能を持つLG V60 ThinQ 5Gだが、本領を発揮するのはやはり専用ケースを装着した時だろう。これを装着することで、LG V60 ThinQ 5Gは同じ6.8型のディスプレーを1枚増やした、デュアルスクリーンスマートフォンとして活用できるのだ。

 使い方は非常に簡単で、本体のUSB端子をケースに合わせて接続しながら収納し、スマートフォンの電源を入れたら左右いずれかの端にあるアイコンタップして、メニューから「デュアルスクリーンON」を選ぶだけ。これでデュアルスクリーンの活用が可能になる。

 ただしケース装着時のサイズは、開いた状態で約166.3×177×15.0mm、重量353gとスマートフォンとしてはかなりのサイズ感だ。閉じた状態ではさらに厚みが増すことから、ズボンのポケットに収納するには大きく重いので、鞄に入れるか、用途に合わせてケースの付け外しをするなどした方がよいだろう。

 とはいうものの実はこのサイズ、LG G8X ThinQにケースを装着した時のサイズ(約164×166×15mm、331g)と比べ、重量はあるもののそれほど大きく変わっていない。それでいてディスプレーサイズは大きくなっているので、ある意味コンパクト化がなされているともいえる。

 このケース360度回転させることも可能で、90度傾けて動画を視聴するなどフレキシブルな使い方ができる。360度完全に回転させてしまえば一時的に片手で持って利用することなども可能だが、その際メインカメラを隠してしまうことから、撮影時はあくまでディスプレーを開いておく必要がある点に注意が必要だろう。

「2つの機能を同時利用」が真骨頂

 では実際のところ、デュアルスクリーンはどのように活用できるのだろうか。誰しもが最初に思いつくのは、「Galaxy Fold」のような折り畳みスマートフォンと同様、2つのディスプレーを1つにして、タブレットのように広い画面として利用することではないだろうか。

 もちろんLG V60 ThinQ 5Gも、対応する一部アプリに限定されているが、「ワイドモード」という機能を使うことでそのような使い方ができる。しかしながら実際に使ってみると、中央のベゼル部分が太いためあまり見やすくはなく、使い勝手が良くないと感じてしまう。

 では、デュアルスクリーンはどのような活用方法が想定されているのかというと、たとえばウェブブラウザーで情報を調べながら地図を見たり、メールを見ながらスケジュールチェックしたり、2つの位置情報ゲームを同時にプレイしたり……など、2つのディスプレーで別々のアプリを動作させると使い方である。1台のスマートフォンで2つのアプリを同時に動かせることが、LG V60 ThinQ 5Gのデュアルスクリーンの真骨頂といえるだろう。

 またゲームに関しては、ディスプレーの一方をゲームパッドとして活用することも可能で、コントローラーの種類も複数用意されている。基本的にはゲーム側が外付けゲームパッドでの操作に対応していないと利用できないのだが、独自のゲームパッドをカスタム作成することとにより、非対応のゲームにも対応できるようだ。

 またアプリによっては、2つのディスプレーを有効活用できる機能が用意されているものもある。例えばプリインストールされている「Whale」というアプリを利用すると、一方の画面に表示されたWebサイトリンクダブルタップすることで、もう一方のディスプレーにそのリンク先のページを表示することができ、ページを行き来する必要なくWebサイトの閲覧が可能になる。対応アプリはまだ少ないものの、有効活用することで非常に便利になることは覚えておきたい。

【まとめ】2画面は魅力的、ただしサイズが悩ましい

 まとめると、LG V60 ThinQ 5Gは単体でも非常に性能が高い5Gスマートフォンとして活用できるが、専用のケースディスプレーを追加でき、活用の幅を大きく広げられる魅力は大きい。デュアルスクリーンアイデア次第で幅広い使い方ができるので、とても使い方の工夫しがいがあるスマートフォンといえるだろう。

 ただスマートフォン単体として見た場合のインパクトが弱いのと、やはりケースを装着した時にどうしてもサイズが大きくなってしまうのは気になるところ。デュアルスクリーンにどこまで価値を見出せるかが購入の判断基準となるだろうし、そのためにもデュアルスクリーンを有効活用するアプリサービスがもっと増えることを期待したい。

5G対応2画面スマホ「LG V60 ThinQ 5G」は使い方が千差万別


(出典 news.nicovideo.jp)

5G対応2画面スマホ「LG V60 ThinQ 5G」は使い方が千差万別

これいいですね!
デュアルディスプレイって最高ですよね!!

楽しくなりますね笑





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