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どんどん安価になっていく中国のスマートテレビ
ファーウェイまで本格的に参入

 中国ではスマートテレビが普及して久しい。

 新型コロナウイルスの感染が拡大した春節の期間は、スマートテレビの52%、1億1400万台が毎日稼働していたのだという。これは前年の同時期と比べて、15.6%も高い数値となっている。とはいえテレビメーカーの景気がいいのかと言えばそうでもないらしい。AVC(奧維互娯)の調査では、新型コロナで家こもりにならざるを得ないときでさえ、大都市になればなるほど春節での利用は少なくなるという。どうも生活が豊かになればなるほどスマートテレビは使われなくなるというデータが出てきている。

 2019年の中国でのテレビ販売台数は前年比2%減の4772万台、販売額は11.2%減の1340億元(約2兆300億円)となった。また平均単価は2809元(約4万2500円)でこの10年で最低となっている。中国のテレビは大画面化やスマート化は進んでも、価格は落ちる一方だ。

 スマートフォンの買い替えは激しい。その理由として、バッテリーの持ちが悪くなったり、高速充電をサポートしたり、基本スペックが上がったり、カメラ明らかに綺麗に撮れたりすることが挙げられる。それに対してスマートテレビは、見たい動画を流せるアプリが入れられて、十分な大きさがあれば満足してしまうという結果になる。

 Gfkの調査によれば、次に買うスマートテレビに欲しい機能は、「スマートフォンの画面をテレビに表示したい(47%)」「スマートフォンリモコンにしたい(40%)」「音声でコントロールしたい(35%)」といった順になっている。スマートテレビの買い替えは緩慢だが、利用率まで所得に比例して減少とするなればこれは問題だ。

 こうした中でファーウェイからそのニーズに応えるかのような「スマートディスプレー(智慧屏)」が登場した。

 「華為智慧屏」と「栄燿智慧屏」というシリーズで、前者は同社の「HUAWEI P」シリーズのようなハイエンド路線で、後者は「栄燿(Honor)」シリーズと同様に、コストパフォーマンスを追求した路線となっている。

 「華為智慧屏」は3999元(約6万円)の55インチモデルから、2万4999元(約38万円)の65インチ有機ELモデルまで用意される一方、栄燿智慧屏は2299元(約3万5000円)の55インチモデルから、65インチモデルでも3499元(約5万3000円)だ。日本メーカーの同サイズの商品であれば、10万円は軽く超えるであろうが、非常に安い。また他の中国メーカーの同サイズスマートテレビと比較しても、この値段は引けをとらない。つまり(中国人にとっては)信頼あるファーウェイブランドなので、最安価格ではなくても指名買いできる価格帯というわけだ。

 さまざまなモデルが用意されていてはいるが、いずれも解像度は4K対応で、スピーカーはツイーター、ミッドレンジスピーカー、ウーファーを搭載していて、最安価格帯の製品だろうと画質、音質ともに他社のスマートテレビに負けない。中国のこれまでのスマートテレビ同様、動画サービスアプリがプリインストールされていて、オンデマンドでコンテンツを見ることができる。同社のスマートホームプロトコル「HiLink」対応スマートホーム機器をコントロールすることも可能だ。

 スマートディスプレーというくらいだから、スマートスピーカーのように音声でコントロールができる。スマホリモコンキーボードにしてコンテンツを検索することができるほか、スマホの画像をそのまま出す機能「大小屏魔法互動(Magic-Link)」により、1台または2台のスマートフォンの画面を大画面で分割して表示することができる。遅延はスマホ1080pの画面で100ms以下だ。スマートフォンで表示されている動画を表示させたり、2つのスマートフォンでのゲームの対戦画面を1つに映し出すことができる。

 また上位機種ではスライド式カメラが内蔵されていて、これにより1080pの画質によるビデオ通話ができるほか、Kinectのように腕の動作でスマートディスプレーを操作することができる。

 テレビでもあり、スマートフォンを大画面化できるディスプレイでもあり、音声で家電をコントロールすることもできる。そのコンセプトはまさに次世代テレビといえる。

自前のOSを自前のCPUで動作させる
スマートディスプレーを中心にしたユーザー囲い込み

 ところでファーウェイの製品といえば、新製品についてGoogle Playやそのほかのグーグルサービスは使えなくなり、また半導体の製造委託が困難になるなどの報道がなされている。同社はこれらの問題を解決すべく、スマートディスプレーには自前でOSとCPUを用意している。

 ファーウェイのスマートディスプレーには、独自OSとして昨年大きく報道された「鴻蒙操作系統(HarmonyOS 1.0)」を搭載している。この鴻蒙操作系統には、動画サービスアプリがプリインストールされているが、それではコンテンツが足りないとばかりにヘビーユーザーAndroidアプリを入れる手法を編み出しているあたり、実はAndroidとの何らかの互換性があるようだ。また、スマートフォンの映像をそのままディスプレイに映し出すという手法であればYouTubeも見られるわけだ。

 栄燿智慧屏と多くの華為智慧屏のモデルにはファーウェイ傘下のHiSilicon製SoC「鴻鵠(Honghu)818」が、有機ELモデルの華為智慧屏にはOLED向けに特化した「鴻鵠898」が搭載されている。

 鴻鵠818も鴻鵠898も、28nmプロセスによる製造で、CPUCortex-A73×2+Cortex-A53×2、GPUがMali-G51。鴻鵠898には6GBメモリー128GBストレージが組み合わされる。独立したビデオデコーダーにより、静止画は64メガ、動画は8K/30fpsまたは4K/120fpsの処理が可能。また、動き予測と動き補償(MEMC)、HDR、超解像処理、ノイズリダクション、ダイナミックコントラスト強化、自動カラーマネジメントローカルディミングを含む7つの高度なプロセッシングテクノロジーを搭載し、映像を最適化するのだという。

 ファーウェイのスマートディスプレーは、スマートスピーカーのように同社のスマート家電製品をコントロールできる機能がある。近年ファーウェイはスマートデバイスラインアップを強化しており、最近栄燿(Honor)ブランドのほか、同社のスマートホームプロトコル「HiLink」対応製品が、50社以上から、照明やセキュリティや自動化製品など100製品以上リリースされている。

 対応製品を充実させることで、いつ中国国外から突然サポートを切られても使えることになる。あるいは中国国内で他社製品がファーウェイ製品からの接続を切っても生き残れるようになる。「そんなことはないだろう」と思うかもしれないが、中国でネット大手が他社への接続を突然切るということはよくあるニュースであり、IoT製品とて自社エコシステムで固めることは正しい判断なのだ。

 ファーウェイに対し圧力がかかっている中で、ファーウェイはそれでも使える新製品を提案してきた。それはただただすごいと言わざるをえない。

ファーウェイもスマートディスプレーを中心にした囲い込みを自国で進める


(出典 news.nicovideo.jp)

ファーウェイもスマートディスプレーを中心にした囲い込みを自国で進める

これアップルのようにこうなるんでしょうね!!




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