米GoogleAndroidスマートフォン「Pixel 5」が10月15日に発売された。先代の「Pixel 4」からの変更点は主に「5G対応」「チップセットの性能ダウン」「Motion Sense廃止」「指紋認証センサー採用」といったところ。

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 アウトカメラについても変更があった。Pixel 4では広角カメラと望遠カメラデュアル構成だったが、Pixel 5ではデュアル構成でありつつも広角と超広角の構成となった。

 Pixel 4の発表時、Googleスマホの計算性能によって写真を撮影・合成する「コンピュテーショナルフォトグラフィー」を前面に押し出しスマートフォンの小さなカメラでも天の川や銀河といった星景を撮影できることを見せつけた。

 実はGoogleは今回、コンピュテーショナルフォトグラフィーには言及したものの、天体撮影機能のアップデートには触れていない。

 しかし、カメラの構成も変わったため天体撮影でも撮影できるシーンに変化があったのではないか。そう考えて、今回は満天の星空の下、Pixel 5とPixel 4(XL)の天体撮影機能を比較した。

●超広角で星空は広く撮れるか

 撮影ロケーションに選んだのは長野県群馬県の県境。関東は10月、あまりいい天気に恵まれていないが、天気予報を毎日チェックしてつかの間の晴れ間を狙った。

 カメラはくちょう座わし座こと座からなる夏の大三角に向けて撮影。織姫と彦星の逸話にもあるように、夏の大三角の中央には天の川がある。都会では1等星のデネブアルタイル、ベガくらいしか視認できないが、本来は天の川の中でも濃い部分が観察できる方角だ。

 まずはPixel 5の広角カメラから。

 左側のポールの先端に写るのがわし座アルタイル(彦星)で、右端中央やや上にある明るい星がこと座のベガ(織姫)。間にもやっと天の川が写っており、星自体も無数に写っている。5~6等星までは写っていそうだ。

 スマートフォンセンサーとしては極めて素晴らしい天体撮影機能といえるが、先代のPixel 4の広角カメラと比べると違いはほぼない。

 Pixel 4とPixel 5の技術仕様の比較ページを見ても分かるように、いずれも広角カメラは有効画素数約1220万画素で、画素ピッチは1.4μm。レンズ開口部はF1.7と、スペックは同じだ。おそらくはイメージセンサーも同じと思われる。同社は2018年発売の「Pixel 3」からソニーイメージセンサー「IMX363」を採用しており、Pixel 4でも同じセンサーを利用していると報じられていた。Pixel 5も同じと思われるため、Googleは3年連続で同じカメラモジュールを広角カメラに採用したものとみてよさそうだ。

 次に、Pixel 5の超広角カメラでの天体撮影を見てみよう。

 広角カメラが35mm判換算約27mmであるのに対し、超広角カメラは換算約16mmであるため、星空も写る範囲がそれだけ広くなる。上の写真は広角カメラでの作例と同じ位置から撮影しているが、広角では写っていなかったデネブまでが収まっている他、「群馬県」の看板の下にあった土星と木星も明るく捉えている。天の川の濃淡も分かる。

 しかし、残念な部分もある。全体的に緑がかっており、横縞のような周期的なノイズも観察できてしまう。

 これは広角カメライメージセンサーとの違いが原因と思われる。超広角側は有効画素数1600万画素で、画素ピッチは1.0μm。画素ピッチは大きいほど光を捉えやすいため、1.0μmの超広角側センサーは1.4μmの広角側センサーに比べて不利である。その上、レンズ開口部もF2.2と、広角側のF1.7より暗い。

 EXIF情報を見ても広角側での撮影はISO400程度で撮影できているのに対し、超広角側ではISO1000まで上がってしまっており、これがノイズの多い原因の一つと思われる。

 ただ、Pixelシリーズの天体撮影機能は、合計4分間かけて撮影した15枚の画像を重ね合わせる処理をしているため、本来はある程度のノイズは消去できるはずだ(広角側ではそれに成功している)。

 それにもかかわらずこれほどノイズが出てしまっているのは、イメージセンサーの限界を感じざるを得ない。

 なぜ超広角側に暗所に弱いカメラモジュールを採用したのかは想像するしかないが、一つは広角側でポートレートモードなどを使う関係で、超広角側は画素数を増やさないと視差による深度計算が細かくできない、というのはあるかもしれない。他にもカメラモジュールの価格面や筐体のスペースの関係から、選択肢が他になかったのかもしれない。

 いずれにしても、Pixel 5の開発チームが天体撮影における超広角カメラの画質を重視したとはいえなさそうだ。

GoogleがPixel 5で重視したこと

 これは筆者の考えだが、コンピュテーショナルフォトグラフィーは大きく2種類に分けられると思っている。

 一つは「撮影後」の写真に対し、スマホの計算能力でボケやライティングなどを調整する技術。もう一つは「撮影時」に複数枚の写真を撮影するなど工夫をすることで、広いダイナミックレンジの撮影やノイズリダクション、超解像などを行う技術だ。

 Googleは、後から人物のライティングを調整できる「ポートレートライト」機能などをPixel 5で追加したため、「撮影後」の技術については進化したといっていい。

 一方で「撮影時」の技術については、Pixel 3で搭載された超解像ズームやPixel 4で搭載された天体撮影モードのときほどのアップデートはなかった。こちらについては足踏みしている状態に見える。

 もっとも、Pixel 5は当時のハイエンドスペックを搭載したPixel 4とは思想が異なり、ミドルレンジのSoCを採用して本体価格を下げ、普及を狙ったモデルだ。どこかで技術進化の取捨選択をしなくてはならないことは理解できる。

 天体撮影以外の機能も眺めれば、Pixel 5は日常使いのスマートフォンとしては十分な性能を持っている。90Hz駆動のディスプレイは使っていて気持ちいいし、ミドルレンジとはいえSnapdragon 765Gは一般的なアプリの動作で支障はない。ハイエンドグラフィックス性能を要求するゲームGoogleクラウドゲーミングサービスStadia」と5G通信でやればよさそうだ(ただしStadiaの日本展開は未定)。背面の指紋認証も、正直Motion Senseによる顔認証より使いやすい。

 これはこれで完成度は高く、価格帯も考えれば世界的にシェアの大きいロー~ミドルレンジAndroid市場で存在感を放つポテンシャルは持っていると思われる。

 カメラに話を戻すが、広角カメラセンサーは(おそらく)3年連続で同じものを採用しており、枯れて扱いやすいとはいってもそろそろ限度があろう。Pixel 5が売上面で成功を見せれば2021年のPixel 6(仮)も同じ路線となることは十分考えられるが、筆者としてはカメラやSoCなどを刷新したハイエンドモデルのPixelも見たいところだ。

Googleの「Pixel 5」


(出典 news.nicovideo.jp)

「Pixel 5」の天体撮影はPixel 4から進化したか 満天の星空で比較

これ気になりますね!!





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