Googleが提供する写真・動画向けのオンラインストレージサービス「Googleフォト」を利用している人は多いはず。筆者もここ10数年のデジタルデータの写真はすべてGoogleフォトに保存している。なぜなら、高画質圧縮で写真を保存すると保存容量が“無制限”だからだ。
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しかし、Googleは容量無制限のアップロードを2021年5月末に終了することを発表。これまでにバックアップした写真や動画はそのまま保存されるが、2021年6月1日以降にバックアップされるデータはGoogleアカウントの保存容量を消費する。
Gmail、Googleドキュメントなどと合わせて15GBまでは無料でバックアップできるものの、写真を撮る枚数が多いとあっという間に足りなくなる。そこで、年末年始に考えたいGoogleフォト有料化の対処法を紹介しよう。
●対処法1:「Google One」で追加の保存容量を購入する
そのままGoogleフォトを使い続けたいと考えているなら、Googleのストレージサービス「Google One」で追加の保存容量を購入するといい。料金は100GB月額250円(年額2500円)、200GBが月額380円(年額3800円)、2TB月額1200円(年額1万3000円)、10TB月額6500円、20TB月額1万3000円、30TB月額1万9500円となっている。
普段から使うならと、毎月の固定費として諦めるのも一つの手だ。iPhoneユーザーの場合、「iCloud」を使っている人も多いだろうが、iCloudは50GB月額130円、200GB月額400円、2TB月額1300円となっており、Google Oneのほうがわずかながら料金は安い。
●対処法2:Amazonプライム会員なら写真のみ無制限にアップロード可能
写真を保存できるクラウドサービスはGoogleフォト以外にもいろいろある。OSに関係なく利用でき、写真の自動アップロード機能を搭載したものといえば、「OneDrive」「Dropbox」「Amazon Photos」が主要なサービスといえるだろう。
すでにAmazonプライム会員になっているユーザーであれば、「Amazon Photos」は乗り換え先として最有力候補だ。理由は、プライム会員なら写真のみ無制限にアップロードできるから。Amazonプライム会員は月額500円もしくは年額4900円なので、すでに加入しているなら使わない手はない。しかも、写真は圧縮されることなく、そのままの画質で保存できる。
ただし、注意したいのが、動画は容量を消費する点だ。最大容量は5GBまでの制限があるので、動画も保存するとなると追加容量の購入が欠かせない。100GB月額250円(年額2490円)、1TB月額1300円(年額1万3800円)、2TB月額2600円(年額2万7600円)、3TB年額4万1400円となっており、最大30TB(年額41万4000円)までの複数のプランが用意されている。
写真のみの保存であればAmazon Photosに移行する価値はありそうだが、動画も保存したいとなると要検討。100GBプランはGoogle Oneと同額ではあるものの、2TBプランは倍以上の金額となっている。動画はYouTubeの非公開アカウントでアップするなど、少し面倒な対策が必要そうだ。
「OneDrive」の無料の保存容量は5GBで、追加容量は100GB月額224円。もしくは月額1284円の「Microsoft 365 Personal」を契約すれば1TBが使える。「Dropbox」の無料の保存容量は2GBと少なく、追加容量は2TB月額1500円(年額1万4400円)、3TB月額2400円(年額2万4000円)。いずれもこれよりも大容量のプランがないので、長期的に使うとなると容量不足になりそうな不安がある。
●対処法3:外付けのハードディスクに保存する
一番安価かつ手軽にデータを移行できるのが、外付けのハードディスクに保存する方法だ。ポータブル型の外付けハードディスクであれば、2TBモデルが1万円前後で購入できる。
ほかのサービスに移行する場合も、まずはパソコンにデータをダウンロードする必要がある。ダウンロードするには、「Google Takeout」にログインする。「追加するデータの選択」で「Googleフォト」のみにチェックを付け、「次のステップ」をクリックする。
続いて、配信方法は「ダウンロードリンクをメールで送信」を選択し、頻度は「1回エクスポート」にチェックを付け、ファイル形式とサイズを選ぶ。ファイル形式は「.zip」と「.tgz」が選べるので「.zip」を、ファイルサイズは2~50GBから好きなものを選ぶ。
Googleフォトからエクスポートするためのファイルの作成にかかる時間は保存しているデータ容量により異なり、数時間から数日が必要。エクスポートが完了するとGmailにメールが届く。メール内の「アーカイブを管理」→「エクスポートを表示」→「ドライブで開く」→でダウンロードを開始すれば、圧縮ファイルの解凍が始まり、データを保存できる。あとはこれらのデータを外付けハードディスクや移行するクラウドサービスに保存しよう。
ただし、外付けハードディスクの場合はハードディスク自体が壊れるとデータも消えてしまう。確実にデータを残したいのであれば、外付けハードディスクとクラウドサービスを併用したい。
●現行のPixel端末ユーザーはデータ移行の必要なし
現状、Google製のスマホの「Pixel 2」「Pixel 3」「Pixel 4」「Pixel 5」から高画質でアップロードした写真は、引き続き無料で容量無制限で保存できるとアナウンスされている。ただし、2021年6月1日以降に他のデバイスからバックアップしたデータは保存容量を使用する。
ただし、次に登場するPixelスマホが容量無制限で保存できるかは言及されておらず、対象外ではないかと予測されているのも事実。ひとまず、Pixel 2~5を使っている人はGoogleフォトの移行を考える必要はなさそうだ。
Googleフォトの有料化まではあと半年ある。それまでに手元の写真をオンラインストレージ上にアップしておきたいところ。紙の写真をスマホのカメラでスキャンして保存できる「フォトスキャン」というアプリもあるので、今年の年末年始は思い出の写真をデータ化してみてはどうだろうか。(TEKIKAKU・今西絢美)
(出典 news.nicovideo.jp)
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