「Chromebook」は、Googleが開発した「Chrome OS」を搭載したパソコンです。ここ最近でコマーシャルで見る機会も増え、シェアが急増している。とはいえ、「名前は知っているけど触ったことがない」「いまいちピンとこない」という人も多いのではないでしょうか。
低スペックでもサクサク動作
「Chromebook」はOS上では「Chromeブラウザ」「Android」「Linux」が動作するのみ。WindowsやMac用のアプリは動きません。OS自体がシンプルな作りになっているため、Windowsでは快適な動作が難しいとされるような低スペックでもサクサク動作します。その分、価格も安く「2~3万円台」のモデルがメインとなっています。が、「Chromeブラウザ」でできることは、これまでのパソコンと全く一緒。
そのため、「パソコンはネットができれば十分」という層に大ヒット。コロナにおけるテレワークニーズも相まってセカンドマシンとして人気が出ています。
Chromebookのタイプは3種類
Chromebookは、基本的にこれまでのパソコンと変わりません。「クラムシェル」「2in1(コンバーチブル)」「デタッチャブル」と、3つのタイプが販売されています。順を追って説明しますね。「クラムシェル」はノートパソコンタイプ。ディスプレイとキーボードが一体になっています。激安で売られているモデルは大体この「クラムシェル」タイプです。
特にChromebookでは「Androidアプリ」が使えるため、「2in1(コンバーチブル)」タイプの比率は高くなっています。
(1)「CPU性能」を使用目的からチェック
モデルを選ぶときは「CPU」をチェックしておきましょう。Chromebookで採用されているCPUにはIntel製であれば以下の種類があります。【高価格帯←→低価格帯】
Core i7/Core i5/Core i3/Pentium/Celeron
ブラウジングだけなら「Celeronモデル」でも快適ですが、Web会議など重めのサービスは不安定になることも……。ウェブ会議で使ったりタブをたくさん開く使い方をするようなら「Pentium」以上のものを選ぶようにしておきましょう
(2)「ディスプレイ」のサイズをチェック
Chromebookでもディスプレイサイズは様々。最小で「10.1インチ」、最大で「15.6インチ」となっています。利用スタイルに応じてサイズを選ぶようにしましょう。肝心の「どう選ぶか?」ですが、自宅やオフィスメイン:13インチ以上
持ち運びメイン:11.6~13インチ
タブレット利用重視:11.6インチ以下
とするのがオススメです。自宅で使うならできる限り画面は大きいほうがいいですが、持ち運ぶとなると13インチ以上は大変です。タブレットスタイルで使うなら11.6インチ以下にしておけば片手でも持ちやすいです。
(3)「ディスプレイ」の解像度をチェック
ディスプレイの解像度もチェックするようにしておきましょう。WindowsやMacだとフルHD(1920×1080)以上のモデルが中心ですが、Chromebookではまだまだ「WXGA(1366×768)」も存在します。ブラウジングするくらいなら問題ありませんが、文章や表計算、Web会議となると窮屈さを感じてしまいます。気にしないで買うと後悔するので、しっかりチェックしておきましょう。WXGAとフルHDで同じWEBサイトを表示してみましたので、比較してみましょう。
(4)キーボードの「配列」をチェック
キーボードの配列も要チェックです。Chromebookでは「US配列」のモデルが普通に売られています。WindowsやMacだと、あえて選ばないと買えないようになっていますが、Chromebookでは別。安いからと選んでみたら選べるキーボードは「US配列のみ」ということも多々あります。箱を開けてみたら、「なんだ? キーボードは?」とならないためにも必ずチェックしておきましょう。(5)端末の「自動更新ポリシー」をチェック
必ずチェックしておきたいのが「自動更新ポリシー」です。これはChromebookではOSサポート期限のことですがWindowsやMacとその考え方が異なります。いつまで安全に使えるかは、「発売日」を基準に最大8年と決まっており、買った日に左右されません。そのため、現行で売られているモデルでも最大4年程度の差があります。
ASUS Chromebook C223NA:2024年6月
ASUS Chromebook Flip C436FA:2028年6月
フリマや中古ショップには期限が切れているモデルも普通に売られているので、安いからと安易に飛びつかず、買う前にチェックするようにしましょう。
さて最後に「選び方はわかったけど決め手に欠ける」といった人のために、セカンドマシンとしてオススメなChromebookを3つ紹介します。
1:サイズは小さいが画面の解像度は高い
タイプ:デタッチャブル
CPU:MediaTek Helio P60T
ストレージ:128GB
メモリ:4GB
ディスプレイサイズ:10.1インチ
解像度:1920×1200 Pixels
キーボード:JIS配列
自動更新ポリシー:2028年6月
価格:3万円前後
2:縦方向に長いので画面が見やすい
タイプ:2in1(コンバーチブル)
CPU:Intel Pentium Silver N5030 プロセッサー
ストレージ:64GB
メモリ:4GB
ディスプレイサイズ:12インチ
解像度:1366×912
キーボード:JIS配列
自動更新ポリシー:2026年6月
価格:4万5千円前後
3:しっかり使えるハイエンドモデル
なお、キーボードがUS配列な点には注意してください。
タイプ:2in1(コンバーチブル)
CPU:インテル Core i3-10110U プロセッサー
ストレージ:128GB
メモリ:8GB
ディスプレイサイズ:13.5インチ
解像度:2256×1504
キーボード:US配列
自動更新ポリシー:2028年6月
価格:8万円前後
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Chromebookは基本的に作業を全てブラウザを通して行います。Windowsなら普通に使えるWord、Excel、PowerPointが使えない点は注意が必要ですが、ブラウザ操作だけなら、Chromebookは明らかに快適です。
ライトに使うセカンドマシンとしてはこれ以上ない存在といえます。是非この機会にチェックしてみてください!
<TEXT/Chromebookマニア 武井誠>
【武井誠】
モバイルガジェットマニア。ITアーキテクト兼ライター。ITはクラウドやテレワークの導入支援に従事。ライターとしては2020年からIT系記事を中心にメディアで執筆中。新しいモバイルパソコン、スマホを買うのが好き。「上阪徹のブックライター塾」第6期卒 Twitter:@pcefancom Blog:「タケマコブログ」(出典 news.nicovideo.jp)
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