2021年5月末に終了した、写真ストレージサービスGoogle フォト」の無料・無制限バックアップサービス6月1日からは、これまで無制限だった「高画質」設定(写真は最大1600万画素、動画は1080pに圧縮)でのバックアップも、Googleアカウントの保存容量にカウントされる。なお、6月1日より前に「高画質」設定でバックアップされた写真や動画はそのままカウントされない。

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 この機会に「Google One」の有料プランに加入してGoogle フォトを継続利用するか、他のクラウドストレージサービスへの移行を検討する人もいるだろう。そこで今回は、クラウドストレージ「Box」と提供プランサービスを比較し、両サービスの狙いを考えていく。

ビジネス用途をターゲットとしてきた「Box」

 米Box社が提供するBoxは、ビジネス用途の企業をメインターゲットとしたクラウドサービスだ。米国の企業番付「Fortune 500」に掲載された、全米売上高ランキング上位500社のうち60%がBoxを利用。日本では7300社(20年9月時点)が採用しているという。

 同サービスの強みとして、セキュリティ対策と柔軟な権限設定が挙げられる。組織内でのコンテンツ管理にも力を入れており、APIを通じた業務アプリケーション越しの連携にも対応する。法人向けの有料プランでは容量無制限のストレージも提供されている。

 ビジネス用途をメインターゲットとしているものの、個人でもBoxの利用は可能だ。先述したようなセキュリティ面での強みから、個人でもあえてBoxを選ぶというユーザーは少なからずいる。

 Boxの無料プラン(Individual)は個人用アカウントでのみ利用でき、ストレージ容量は10GBとなっている。

 Boxの個人向けプランにはストレージ容量ごとの料金プランはなく、10GB分の容量が付いた無料プランと、100GBのストレージが付いた月額1200円の有料プランPersonal Pro」という選択肢しかない。Google Oneの場合、100GBのプランは同250円で提供されているため、Boxの有料プランは割高に感じられる。

 無料プランでは1ファイル当たりのアップロード可能なサイズ上限が250MBまでとなっているため、動画ファイルバックアップには使いにくいだろう。一方、Personal Proでは1ファイルあたりのサイズ上限は5GBとなり、使いやすさは向上する。

 Google フォトでは、スマートフォンで撮影した写真や動画を自動的にバックアップできる。Boxのスマートフォンアプリにも似たような機能があり、端末内の指定したフォルダに新しいファイルを検出すると自動でアップロードするというものだ。ただし、この「自動アップロード」機能は無料のアカウントでは利用できない。

●家族間でのストレージ共有にビジネス向けプランを選ぶ手

 Boxのビジネス向けプランは、「Starter」「Business」「Business Plus」「Enterprise」の4プランが代表的だ。実際には、導入する企業に応じて機能をカスタマイズできるものや、APIコール数などに応じて課金されるプランも存在するが、今回はこの4プランをBoxのビジネス向けプランとして扱う。

 Boxのビジネス向けプランのうち、月額1800円の「Business」以上はストレージ容量が無制限だ。ビジネス向けプランは最低でも3ユーザーでの利用が条件となっているため、ここでは家族3人でクラウドストレージサービスを共有することを考えてみよう。

 なお、Google Oneは契約者自身に加えて5人のファミリーメンバーを追加可能で、追加料金無しで最大6人までGoogle Oneの保存容量を共有できる。

 BoxのBusinessプランを3ユーザーで契約すると、月額料金は3ユーザー分の5400円となり、5400円から容量無制限のクラウドストレージサービスを利用できることになる。

 これに近いGoogle Oneプランは月額6500円の10TBプランとなることから、家族3人で10TB以上を利用する見込みがあれば、BoxのBusinessプランを家族でまとめて契約するメリットがあるようにも感じられる。

 Google フォトからの移行先を検討するという記事の趣旨からは外れてしまうように思えるが、こうして見ると家族それぞれではなくまとめて同じサービスを契約するのも、解決方法の一つと考えられるのではないだろうか。

Googleの2TBプランで物足りないユーザーを容量無制限で引き込みか

 上記した例は極端な例で、家族3人で10TBも使うような家庭は考えにくい。BoxとGoogle Oneを比較した場合、利用できるBusinessプランの月額5400円に近いプランが、Google Oneの10TBという大容量プランであることから、Boxは初めからビジネス用途に絞った展開をしていることが分かる。

 Google Oneプランでは、月額1300円の2TBのプランの次にストレージ容量が多いプランが10TBプランであることから、その中間を求めるユーザーに対して、Boxは容量無制限を提供しているようにも見える。各サービスデータも容量にカウントされるGoogleとは異なり、純粋な容量で使用できる点でもBoxに分がある。

 いずれにせよ、写真だけのバックアップという目的で考えると大容量プランは持て余してしまうようにも思える。ただ、Googleのストレージに関しては写真が検閲されるという話も有名で、自身の子どもの水着写真が児童ポルノと判定され、アカウント停止処分を受けてしまったという報告もあるため、留意しておく必要がある。

 一方で、Boxはビジネス用途での利用を想定したセキュリティ面の強さが特徴のクラウドストレージ。暗号化や二要素認証も備えているため、プライバシーなどを保護しながらオンラインストレージを使いたいというニーズにはマッチしたサービスといえそうだ。

クラウドストレージ「Box」は多くの企業が採用している


(出典 news.nicovideo.jp)

「Google フォト」対「Box」 プランの比較から見る各社の狙い


これ気になりますね!!





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