各種サポート窓口のコールセンターや新型コロナウイルス感染症のワクチン予約などに、0570からはじまるナビダイヤルが使われていることが多くなっている。しかし、この0570番号に電話をかけると、通話定額に加入していても対象外となる。しかも、20秒で11円といった通話料で、その場合は5分間通話すれば165円の料金がかかってしまう。そこでスマートフォンから安く使う方法としてIP電話を考えたい。
1回5分まで、または1回10分までの国内通話が無料になる、通話定額を利用している人は多いだろう。20GBで月2000円台となる話題の新料金プランなら、ahamoは1回5分までの通話定額が込み、LINEMOも1回5分までのオプションが実質1年無料となる。また、Y!mobileやUQ mobileでも1回10分までの通話定額を追加可能だ。
以前であればY!mobileやUQ mobileが自動で付いてきたし、3大キャリアのプランもセットのプランが主流だった。今では時間制限なく、ずっとかけ放題のオプションも用意され、仕事やプライベートで通話をよくする人は通話定額の恩恵を受けているはずだ。
しかし、0570からはじまるナビダイヤルは通話定額の対象外となっており、各キャリアのサイトでも注意文などが見られる。そればかりか携帯電話からの発信だと、さらに割高な通話料が設定され、多くの場合は20秒あたり11円となっている。
0570番号は主にコールセンターで使われていることから、どうしてもかけないといけない場面が出てくる。通常の電話番号を設定してくれていれば、通話定額で支払いが不要なのに、その対象外であるばかりか、割高な料金設定の0570番号を採用されていることに憤りを感じている人も多いだろう。
たとえば、0570番号のコールセンターに携帯電話から問い合わせをして1時間の通話をすると1980円かかってしまう。通話しているぶんだけ課金されるので、実際のやりとりばかりか、その前の要件振り分けのガイダンスや、その後の接続待ちまで課金され、あっという間に料金がかさんでしまう。
実際には、最初の料金案内の音声の時点では課金されず、ネットワーク側で設定した対応時間外のアナウンスが流れた場合も課金されないのだが、独自の対応時間外アナウンスの場合もあり、用件がまったく解決しないまま通話料が発生することもある。
0570番号にはコールセンターの設置のしやすさや、本来の目的外で電話をかけてくる迷惑行為を防ぎやすいなど、0570番号ならではのメリットがあるのだが、それは主に設置者側の都合。実際に電話をする利用者にとっては納得しがたい。
それでも一般固定電話からかければ、通常の市内通話料金に近くなるのだが、すでに自宅に固定電話を用意していない人は多いだろう。そこで、スマートフォンからでもナビダイヤルに割安に0570番号にかけられる方法が「050 plus」となる。
アプリで利用、月額基本料金がかかるが
ナビダイヤルにかけても3分8.8円、1時間でも176円
「050 plus」はNTTコミュニケーションズが提供するIP電話サービスで、スマートフォンまたはWindowsのアプリから利用する。電話をかける端末がインターネットにつながってさえいればいいので通信事業者は問わず利用できる。
月額基本料は330円だが、OCN モバイル ONEユーザーは165円で利用できる。なお、2018年7月1日までに加入したOCN モバイル ONEのユーザーは月額基本料が無料で利用できる特典があり、当時は大々的にアピールしていたが、今は半額となっている。
申し込みはウェブサイトからのほか、OCN モバイル ONEの加入時に同時に申し込むことも可能。携帯電話の番号とは別に050番号が付与され、スマートフォンがインターネットに接続されていればいつでも利用できる。
通話料は従量制で、一般電話向けが3分8.8円、携帯電話向けは1分17.6円。050番号のIP電話なので、通話の安定性などは通常の携帯電話ほどには保証されていないが、それでも実際に使ってみると、遅延が多少あるくらいで著しく劣るわけではない。遅延といっても初期の携帯電話に比べれば、かなりマシと言えよう。
本題の0570番号の場合、NTTコミュニケーションズが運営している0570番号への通話では、ほとんどの場合で180秒ごとに8.8円ですんでしまい、携帯電話から直接かける場合に比べ、10分の1以下だ。たとえば5分間通話すれば17.6円で、1時間かけても176円だ。
ただし、これはあくまで料金例なので、かける際は通話の前に流れる料金案内を必ず確認してほしい。
050 plusの申し込みは簡単、すぐに使える
今回ウェブサイトから050 plusを申し込んだが、必要なものは認証用にSMSが届く電話番号、メールアドレス、クレジットカードの情報となる。申し込みが完了して、アプリの設定が済めばすぐに利用できる。
050からはじまる電話番号が割り当てられるのだが、申込時にはある程度番号を選ぶことができ、下4桁も検索できる。この選択のための料金は不要。契約が完了してアプリの設定が済めば、すぐに利用開始となる。アプリはAndroid、iOS、Windows用が用意されている。
実際に通話をしてみると、音質はVoLTEの高音質通話のようなクリアさはないものの、携帯電話と考えれば違和感のない範囲。会話を進めていくと多少の遅延があることに気づくが、携帯電話でも遅延はあるわけで、それと比べれば050 plusの音質が特別に悪いというほどでもない。
050 plusでは、一部の050番号への通話が無料であるほか、携帯電話向けの通話でも1分17.6円なので、格安SIMで一般的なプリフィックスを使った通話の30秒11円よりも安い。通話定額を申し込んでいない場合の固定電話への長電話にも便利だ。着信時にもメリットがあり、多くの携帯電話の通話定額の対象には050のIP電話も含まれているため、定額の範囲内で通話できる。なお、ごく一部の0570番号は050 plusからの通話を制限している場合もある。
そのほか、海外に行って日本に電話をかける際、050 plusを使えば発着信ともに国内扱いの通話料で済ませられるという利点もある。携帯電話の定額通話の対象であれば、転送先に設定して活用することも有効だ。
0570番号はもちろん、多方面への通話料節約に有効
0570番号を用いたサービス自体が、そのほとんどがNTTコミュニケーションズが提供しているという現状からすれば、携帯電話からかけると割高だからと050 plusを申し込むのは、マッチポンプのような気がしてならないが、現実問題として費用が抑えられるのだから検討しない手はない。
ちなみに新型コロナウイルスのワクチン接種予約はネット予約が主になるため、スマートフォンを活用する人なら、そのために0570番号を使うことはないかもしれない。しかし、接種予約に限らず0570番号を使うコールセンターは多く、問い合わせが何度も必要になった場合には0570番号の通話料負担が重くのしかかってくる。
すべてのケースに050 plusが有利とは限らないが、0570番号に電話をかける機会が多い人、一般電話向けの通話料の見直しをしたい人は、申し込み後にすぐ使えるので検討してみるといいだろう。
(出典 news.nicovideo.jp)
これ便利ですね!!
使ってみようかな笑
V6プラス対応Wi-Fiルーターレンタル無料【@nifty with ドコモ光】
<このニュースへのネットの反応>
コメント
コメントする